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「コーヒー戦国時代」が幕開け

コーヒーの新メニューを紹介する日本マクドナルドの原田泳幸会長兼社長〔共同〕

 コーヒー戦国時代の幕開けだ。「マクドナルド」をはじめとするファストフード陣営が相次いで本格コーヒー商品を掲げて進撃。迎え撃つカフェ各社はFFの牙城である食事物で逆襲に転じた。戦況は互いに敵陣深く乗り込んだ入玉将棋の様相。低価格や食事セットを武器に進軍するFF勢と、くつろぎ感や専業コーヒー店らしさで受けて立つカフェ派との間で、コーヒーで珈琲を洗う「仁義なき戦い」が始まった。

 食事主体のFFと、飲み物メーンのカフェの間には、業態の違いという棲み分けがあった。しかし、消費が冷え込んで、事情は一変。FFは成長分野のカフェから客を奪う戦略に転じ、カフェは食べ物メニューを厚くして客単価アップを狙う方向へ舵を切った。ただ、コーヒーには抽出用の機器や、コーヒー豆、操作マニュアルなどが必要で、FF陣営は準備に時間を要していたが、ここに来て、提供態勢が整ったようだ。

 日本マクドナルドが11月21日から販売を始める本格コーヒーは計7種類もある。東京都内と福岡県内のそれぞれ一部店舗での先行スタートだ。新商品はいずれもエスプレッソをベースに用いていて、「スターバックスコーヒー」への対抗意識がうかがえる。これらのコーヒー商品群をまとめた「マックカフェ」という新ブランドを掲げている点も「カフェつぶし」の宣戦布告を映る。

日本マクドナルドの「マックカフェ」新商品

 新ラインナップはホットドリンクが「カフェラテ」「キャラメルラテ」「カフェモカ」「カプチーノ」の4種類。アイスドリンクが「アイスカフェラテ」「アイスキャラメルラテ」「アイスカフェモカ」の3種類だ。キャラメルとチョコレートという、スタバの2大人気フレーバーを取り込んで、「スタバでなくてもマックでいいか」という誘い香を放っている。

 価格はスタバより安い。エスプレッソベースの「スターバックス ラテ」はホットもアイスも、一番小さい「ショート」が320円、トールが370円、グランデが420円。マックは「カフェラテ」(ホット、アイス)のSが190円、Mが240円。「キャラメルラテ」「カフェモカ」(同)でもS250円、M300円と、スタバのラテのショートより安い。

 2008年に発売したレギュラーコーヒーの「プレミアムローストコーヒー」も引き続き、「マックカフェ」で提供する。同商品はオリコン調査の「買いたいコーヒーランキング」でもトップになった。

 11月21日からのスタート時期には東京都内と東京近郊、福岡県内の約450店舗(都内は260〜270店舗)で提供する。当初は地域、店舗限定だが、2010年には全国1000店舗で提供する計画。この段階では全国約3700店のうち、3分の1程度で「マックカフェ」が楽しめることになる。対するスタバは3月末時点で854店舗だから、店舗数ではスタバに匹敵する規模となり、ますます「スタバかマックか」が悩ましくなりそうだ。

 モスフードサービスの「モスバーガー」は5月以降、コーヒー4商品の切り替えを進めた。JAS認証有機栽培とレインフォレストアライアンス認証という2つの認証を受けた「W(ダブル)認証」のコーヒー豆を使った商品にリニューアルした。コロンビア、エル・サルバドル、インドネシア産のコーヒー豆は、生産地の環境保護に貢献している上、生産者までの追跡(トレーサビリティー)も可能といい、「食の安全」やフェアトレード(人と地球にやさしい貿易のしくみ)に配慮して調達されている。味や香りだけではなく、善意や社会正義まで味わいたいというニーズに応えた。プレミアムブレンドコーヒーもカフェラテはエスプレッソもちゃんと陶器製のカップに注がれる。カフェラテはエスプレッソ抽出だ。

>>次のページでは、[「ロッテリア」「ミスタードーナツ」に、スタバ、タリーズ、ドトール]について語ります

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