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趣味人引き込む伊勢丹メンズ館8階の全貌
伊勢丹新宿店メンズ館8階の男性専用スパ |
伊勢丹新宿店(東京・新宿)のメンズ館がリモデルを果たしてオープンした。2003年9月に開業したメンズ館は百貨店の歴史に残る大成功を収めたが、丸4年を迎えたのを機にさらに大人の男性を引き寄せる味付けを加えた。開業以来初となる大がかりなリモデルは「モノ」から「コト」へ移り変わる男ゴコロをとらえて離さない。
メンズ館リモデルのテーマは「男の生活空間」。切り札は8階の「イセタンメンズレジデンス」だ。「レジデンス」という言葉が示す通り、8階の全フロアを「邸宅」に見立てて、「リラクシング」「ダイニング」「ライブラリー」「ホームアラウンド」の4ゾーンで構成している。全体にウエア、小物主体だった品ぞろえを見直し、ライフスタイル全般にかかわる商品・サービスに広げ、懐を深くした。
優雅な時間の過ごし方そのものを提示してくれていて、自分のプライベートライフをイメージしながら買い回りしやすい。単純に「モノ」を買うのではなく、その「モノ」で過ごす満ち足りた時間までも買う形だ。カメラや万年筆、オーディオのような、趣味性の高い雑貨・機器を集め、ライフスタイルの厚みを増す選択肢を示すという、コンシェルジュ的なアプローチと言えるだろう。
「リラクシング」ゾーンの看板サービスがスパ。水圧やオイルを使う本格的なマッサージサービスを提供する男性専用スパ「イセタンメンズ・デイスパ」(予約制)施設を、百貨店内に初めて構えた。水の力を利用した水圧マッサージ用の機器は高級ホテルの会員制スパでも使われる本格的な装置だ。
強烈な水圧で頭皮をもみほぐすヘッドスパは極楽気分。すべての施術室が個室か間仕切り付きの部屋だから、他人の目を気にしないでくつろげる。価格は足裏マッサージ30分が3675円。2人がかりの全身マッサージ(60分、2万7300円)は自分へのごほうびに選びたい。サプリメントやバス・トイレタリー商品もここで買える。
「ライブラリー」は男の書斎を思わせる空間。商品はうやうやしくガラスケース内に収められ、まるで博物館のようなたたずまいだ。ドイツのカメラ「ライカ」に代表される、趣味の逸品をそろえた。万年筆の名品も並ぶ。英国王室御用達のオーディオ機器「リン(LINN)」の試聴室も設けられている。「アストン・マーティン」車にも積まれている、スコットランドの高級音響機器ブランドだ。アート、インテリア、ファッションなどの洋書を扱うコーナーもある。
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メンズ館の生花店「ニコライ・バーグマン」 |
「ホームアラウンド」ゾーンでは男性向けの花売り場が目を引く。デンマーク出身の男性フラワーデザイナー、ニコライ・バークマン氏が提案するアレンジメントフラワーはしゃれた贈り物にうってつけ。箱に好みの花をきれいに詰め込んでもらえる「フラワーボックス」(3150円から)は箱を開けた瞬間のサプライズ感もある。キャンドルやお香、ルームフレグランスなどもそろう。
「ダイニングゾーン」にはカフェ「リジーグ」を新たに設けた。生の生姜を使った自家製のジンジャーエールのような、素材や調理法にこだわったメニューを用意した。フォアグラハンバーガー(2940円)や、薬草で育てた牛の肉を使ったビーフカレー(2625円)のような軽食・デザート類も出す。ソフトドリンクだけではなく、シャンパンやワインなどのアルコールも頼める。
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メンズ館のカフェで食べられる「フォアグラバーガー」 |
最高の技術での水洗いクリーニングを提供するコーナーもある。クリーニング技術に不満を持つおしゃれ男性は意外に多く、安心感のある水洗いクリーニングは潜在的なニーズが大きそうだ。
全体の内装は黒を基調に、上品に仕上げた。照明も落とし加減で、安らぎを感じやすい。
8階以外にも2、6、7階がリモデルされた。米国の老舗ブランド「ブルックスブラザーズ」の新ラインで、ニューヨークコレクション屈指の実力派デザイナー、トム・ブラウン氏が手がける「ブラック フリース」は百貨店ではここでしか買えない。かつて「グッチ」をよみがえらせた鬼才トム・フォード氏と並んで「ダブル・トム」と称されるトム・ブラウン氏の仕事は見逃せない。
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伊勢丹新宿店外観 |
メンズ館は1つの「革命」だった。ブランドごとの壁を外し、来店客の買い回りをよくして消費者の支持を集めた。東京都内の百貨店の紳士服販売額の3割以上を占めるまでに成長したメンズ館は百貨店業界のあこがれの的だ。
新宿から発したメンズの風は関西にも吹き込む。ジェイアール京都伊勢丹(京都市)6階の「紳士服・紳士洋品雑貨」フロアは2008年春、「メンズ館」の実質的な第2号店に姿を変える。売り場の配置を、これまでのブランド別から、靴やバッグなどのアイテム別に変えるのは、新宿店と同じだ。京都での開業から10年を迎えるのを機に、新宿のメンズ館の手法を注ぎ込んで、関西にも「オトコ消費」を沸き立たせようとしている。
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