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脳科学者・茂木健一郎さんが語る熱狂の日(茂木健一郎)
第5回 音楽がもたらす快楽
茂木健一郎さん |
脳に関する多くの著作を記し、テレビ司会者としても有名な脳科学者の茂木健一郎さんは音楽にも造詣が深い。近著『すべては音楽から生まれる』(PHP新書刊)で音楽の魅力を説き、2008年5月に開催される「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン“熱狂の日”音楽祭2008」(東京・有楽町)のアンバサダーも務める。好きな音楽や楽しみ方について、茂木さんに語ってもらった。
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どれほどの文字や数字を尽くしても、音楽体験のすべてを説明できません。それが音楽の魅力であり、すごさでもあると思います。「音楽にはかなわない。すべての表現ジャンルは音楽に嫉妬すべきだ」というのが、物理学、法学、生物学、脳科学を研究してきた私の素直な気持ちです。
私はジャズも好きだし、尾崎豊もこよなく愛する人間です。しかし、あらゆる音楽の最高峰に位置しているのは、間違いなくクラシック音楽だと思います。クラシック音楽の中には、アカデミックな知性や理論が高い密度で結晶化されていて、長時間の演奏にもかかわらず、優れた構成感にあふれています。長時間かけて聴かなければ脳内で起こらない、様々な感動や快楽をクラシック音楽によって味わえるのです。
その意味で私には、クラシック音楽のファンがまじめで堅物な人格者だとは到底思えません。だって、彼らが長時間の素晴らしい音楽から得ている快楽の深さを考えてみてください。とんでもなく罪深い快楽主義者だと思いませんか。
>>次のページでは、音楽から得る「生」の気付きについて語ります
脳科学者・茂木健一郎さんが語る熱狂の日(茂木健一郎)
- 第5回 音楽がもたらす快楽
- 第4回 脳に刻む「感動」の傷
- 第3回 「ラ・フォル・ジュルネ」の注目公演
- 第2回 シューベルトの安らぎ
- 第1回 モーツァルトのクオリア




















