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「テレビ」最新記事一覧

<西郷輝彦>第1回 ジャズ好きだった少年時代

『生き方下手』(KKロングセラーズ刊)

 舞台にバラエティーショーにと多彩な活躍をしている西郷輝彦さんが、初の自伝『生き方下手』(KKロングセラーズ刊)を書いた。10代でスターダムにのし上がって、がむしゃらに生きるしかなかった西郷さんが今、落ち着いて人生を振り返る、考えさせる内容だ。西郷さんにこれまで生き方を語ってもらった。

◇   ◇   ◇

 東京で暮らしている時間の方がはるかに長いのですが、いまだに時間さえあれば、故郷の鹿児島へ帰りたくなります。生まれた家はもうありません。でも、地元には友達がたくさんいます。そして桜島が、西郷隆盛のようにどっしりと構えて、迎えてくれるのです。

 今の僕に一番影響を与えたのは、一番上の兄でした。兄はジャズが好きで、大学生になるとダンスホールでドラムをたたくアルバイトをしていました。兄がレコードで聴かせてくれた、名ジャズドラマーのアート・ブレーキーの「モーニン」や「ブルースマーチ」などのとりこになりました。見よう見まねでドラムを叩くふりをして、レコードに聴き入っていたのです。

 その兄は、僕が15歳の時に亡くなりました。そのせいで親からは家業を継ぐように言われましたが、僕は「東京の音楽学校へ行きたい」と言い続けました。商業高校に入学する羽目になってもブラスバンド部へ入り、音楽の世界へ行くチャンスをずっと探していたのです。

 野球部の応援で甲子園へ行くことになったとき、「チャンス」とばかりに宿泊所を抜け出して、大阪の難波までジャズの演奏を聴きに行きました。夜遅く宿泊所に戻ると、先生から無断外出をしかられ、殴られました。だけど、ジャズを聴きに行ったということは、最後まで口にしませんでしたね。

関連情報
舞台公演 三田政吉追善公演「忠臣蔵 −いのち燃ゆるとき−」
・作宮川一郎
・演出石井ふく子
・出演者西郷輝彦 藤田まこと 松平健 三田佳子(五十音順)
・公演スケジュール3月3日(土)〜4月22日(日) 場所 明治座
・問い合わせ先明治座チケットセンター 03−3660−3900

著者紹介

西郷輝彦

西郷輝彦(さいごう・てるひこ)

歌手。俳優

略歴
1947年鹿児島県生まれ。64年「君だけを」でデビュー。4曲目の「17才のこの胸に」で同年度の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞する。以後、「星のフラメンコ」をはじめとするヒット多数。俳優としても活躍し、73年に人気を博したテレビドラマ「どてらい男(やつ)」では主演を務めた。テレビドラマ「江戸を斬る」、「独眼竜正宗」などの時代劇出演で時代劇俳優としての地位を確立。近年は三谷幸喜氏の脚本舞台「『アパッチ砦の攻防』より 戸惑いの日曜日」への出演など、新境地を切り開いている。

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