第11回

 メロンパンとサンライズ(その1)


こういうやつです

 バングラデシュ人のオーナーシェフ、ジャラルさんが築地でやっている店に行って来た。バングラの家庭料理を食べさせる店なのだが、なんだか知らないけれど、これが実にうまいのである。ジャラルさんは世界20数カ国を回ってきた人で、遍歴の末にたどりついた結論は「バングラの味と日本人の味覚は最も近い」ということだった。なるほど、別に醤油や味噌を使っているわけでもないのに、違和感もなく舌になじむ味である。

 母国から取り寄せた数多くの香辛料を巧みに使って複雑な味を描く。インドほど辛くはなく、といって甘過ぎもしない。日本人が安心して食べられる品々である。


牛乳から作った甘い調味料

 この店を紹介しようと思ったのには別の理由がある。バングラというと大方の日本人には途上国のイメージが強いが、ジャラルさんに言わせれば「日本の方が貧しい」のだそうだ。食の世界が貧しいと彼は繰り返す。バングラでは自分たちが丹精した食べ物を、自分の手でこしらえた香辛料を使って料理する。ただそれだけ。ただそれだけのために膨大な時間と労力が注がれる。経済発展の観点からみれば「貧しい」のかも知れないが、バングラに暮らす人々は「豊かだ」と思っている。スローフードなどという言葉が成立しえないほどスローな世界だという。だからジャラルさんは「バングラデシュという国は発展しない方がいいんです」と言う。

 この店は天然素材を使っている。ちょっと甘い料理があったので「砂糖ですか?」と聞いたら、彼は冷蔵庫からステンレスのバットを取り出してきた。バターのような物が入っている。「牛乳を煮詰めて作るんです。甘みが出ます」「自分で作ったんですか」「もちろんです」


左の人が言い出しっぺ

 この店は女優の三林京子さんに教えてもらった。ジャラルさんの話に耳を傾けていた彼女がこんなことを言った。

「ねえジャラルさん。ここで日本の食卓を考える会をやりたいんだけど」

「ええ、うちはいいですよ」

 というわけで、三林京子さんをコーディネーターとして「日本の食卓を考える会」を開くことになった。

(応募は終了しました)


さて本題、本題。

ご意見 先日「メロンパンの素」というものを見かけたのですが、それがどこだったか全く覚えがなく謎に包まれたままです。どこの製品でどこに行ったら買えるのでしょうか(三林京子さん)

野瀬註 あれー、バングラ関連でスローフード方面に行ってらっしゃるのかと思っていたら、今度は突然「メロンパンの素」ですか。水でこねてチンしたらメロンパンの出来上がり、みたいなもの? それともバターロールのようなパンに振りかけるとメロンパンに早変わり? 皆さんの中にご存じの方がいらっしゃったら教えてください。


東京で見つけた各種メロンパン

ご意見 この度、お題が“サンライズvsメロンパン”ということで、パン食人生35年の私にとって願ってもない初投稿のチャンスがやって参りました。
 まず、(前回文末に掲げた)京都「進々堂」の物件は私の常識および形状から判断すると、両方“サンライズ(あんこなし)”です。サンライズとメロンパンが同形であってはなりません、たとえ着色されていようとも。だって、クリームパン、あんパン、ジャムパンだって形は違うし、間違って買って帰った時のショックは計り知れません。
 私の中の正統“サンライズ”とは円形、クリーム色、表面は筋の入ったビスケット生地に砂糖をまぶし、中には何も入れません。また“メロンパン”とは楕円形、クリーム色(メロン色ではありません)、同じく筋の入ったビスケット生地ですが、砂糖なし。そして中には必須“白こしあん”……決してコーヒーゼリー、納豆、マヨネーズなどを注入してはなりません。
 さて、どちらが優勢かというのは非常に難しいですが、町のパン屋さんにおいては、昔から根強くふんばる“サンライズ”、スーパー、コンビニにおいては白あん入り“メロンパン”ではないでしょうか。ちなみに私は、“メロンパン”をオーブンで温め、外側をカリカリに、ホット白あんをふぅふぅしながら食べるのが好きです(パリ在住神戸生まれ浦島太郎さん)

野瀬註 進々堂でメロンパンとサンライズを買ったときに、お店の若い女性に聞きました。「メロンパンとサンライズの違いは何ですか」「メロン果汁が入ったのがメロンパンで、入っていないのがサンライズです」。ということだったのですが、どちらもあんこは入っていませんでした。ところが京都のコンビニに売っていたメロンパンはメロンの香りが全くしませんでした。色も黄色。それならサンライズではないかと思ったのでした。
 ところが、浦島太郎さんによると両者はそもそも形が違うということです。浦島さんのメールに出てきた神戸新聞のHPから「ひょうごを食べる」を開き「メロンパン」の記事を読んでみました。記事の中で老舗パン店のご主人はこう言います。「神戸では2種類あって、一般に知られるメロンパンはサンライズのことですわ」。え、どういうこと? 出だしで「?」が増殖しました。じっくり読むと、こういうことのようです。神戸本来のメロンパンは、ラグビーボールを半分に切ったようなだ円形で、白あんが詰まっている。だ円形になったのはマクワウリにヒントを得たかららしい。そして白あんは果肉に見立てたもの。一方、サンライズの形はこの記事に出てきませんが多分円形です。「違うのは表面の模様。数本の線が放射状に伸び、日の出に似ているため、店によって英語の『サンライズ』を使う」とのことです。

ご意見 確かに前回の写真のとおりです。両方あります。進々堂に限らず、小売店の袋入りだけでなく街の焼きたてパン屋さんでも両方あるように思います。さらに白あん入りのメロンパンがあります。形からして違いまして、アメフトのボールを横長になるよう半分に切った形で、(うーん、チキンライスとかたまにそんな形でぬかれてません?)上のビスケット生地が写真のものと比べて無いか薄いかで、中に白あんがつまってます。ずしっ、と結構な重さに感じます。
 小さいころ、メロンパンには上の2種あって、混乱したので母に聞いたところ「両方ともメロンパン」と言われ、納得しなかった覚えがあります。今は大人になったのでそれなりに過ごしています。(native関西人さん)

野瀬註 関西には、だ円形白あん入りのメロンパンと呼ばれているパンがある。まずこれは確定です。それとは別にサンライズという、あんこなしのものもある。これも確定としましょう。もう1通、関西からのメールが来ています。

ご意見 写真の左のパンは、まぎれもなくサンライズです。関西のメロンパンはラグビーボールのような、中に白あんの入ったもの。でも、最近あんまり見ません。多分うちの娘らは知らないと思います。いつのころからか、サンライズ仕様のパンの外袋に「メロンパン」と書いてあるパンが出回り、あのラグビーボール型が姿を消したような気がします。最近のメロンパンはまさしくサンライズ形で、メロンクリームやメロン果汁が入ったものが出回ってますね。その上、バナナやイチゴ味まで出てる。(これもメロンパンて言うか?)
 そういえば、前にテレビで、大阪の移動製造販売のメロンパンやさんを紹介してました。オーブンまで積んで、その場で焼いて売るんですが、(しかもメロンパンのみ、サンライズ形の)。この無駄のないピンポイント販売、けっこう人気で売れてるそうです(大阪生まれ、滋賀県在住うずら40代♀さん)

野瀬註 これでまた少しすっきりしました。あくまで本来のメロンパンはだ円形で白あん入り。ところが丸型あんなしのサンライズもメロンパンと呼ばれるようになって混乱が生じているというわけです。
 繰り返して整理します。メロンパンとサンライズは違うもの。ふたつを区別して売っている店もあるけれど、サンライズをメロンパンとして売っている店もある。だから関西の人もサンライズって要するにメロンパンやないか、と思ってしまう。このほか進々堂のように、丸くて白あんが入っていないサンライズ型のものでもメロン果汁を加えているからメロンパンと呼ぶ店もある……と言ってしまっていいのか。

ご意見 サンライズとメロンパンは同じものの呼び名が違うのではなく、別のものです。両者同じように外側にクッキーっぽい生地をかぶせ、デコボコをつけて焼いた丸い菓子パンですが、最大の違いはメロンの香料が入っているか否かです。(緑色をつけてあるか否かより、香料のほうが重要な要素です)。普通のカステラ風のだ円形のパン(メロン香料無し)に白あんが入ったものをメロンパンだと思っている人もいます(私の母61歳は、大人になるまでそれがメロンパンだと思っていたそうです)。
 私は、関東はメロンパン、関西はサンライズではないと考えます。子供のころから、よく食べていた「メロンパン」という名前のものを、メロンパンだと考えるようになるのではないでしょうか? ということは、パン屋さんのネーミング次第ということになるでしょうか(広島市在住36歳主婦さん)

野瀬註 お母さんは、だ円形白あん入り派だったわけですね。そしてご本人は香料説。さあ、わからなくなってきました。もうひとつわからなくなるメールもいただいています。

ご意見 広島県呉市での呼び名はメロンパンでもサンライズでもありません。ずばり、コッペパンです。もちろん、メロンパンやサンライズとの呼び名をされているという認識はあったのですが、あくまでコッペパンはあの丸くて網目がついていて、てっぺんが甘いパン以外の何ものでもないとずっと信じていたのです。つい最近まで。
 ちなみに、呉市にはメロンパンという名前のパン屋があり、そこで販売されているメロンパンはラグビーボールの形をした中に半透明のあんが入ったパンのことです。つまり、メロンパンのコッペパンとか、メロンパンのメロンパン、などという分かりにくい呼び方をされるのです(広島のしろさん)

野瀬註 コッペパンが乱入してきました。呉市のパン屋さん「メロンパン」にはラグビーボール型白あんいりのメロンパンのほかに、ほかの地方でサンライズともメロンパンとも呼ばれるコッペパンがあり、呉市民のみなさんは「それがどうかしたの?」と思っておられるわけです。整理にはもう少し時間が必要のようです。ところで、広島市在住36歳主婦さんは「岡山木村屋のメロンパン(あんこ、クリーム入らず)こそ神髄を究めた逸品」とイチオシです。岡山や呉など瀬戸内海沿岸にはメロンパンの名店が集まっているのかも知れません。


 関西のだ円形白あん入りメロンパンの画像をどなたか送っていただけないだろうか。実は私も見たことがないし、東京では入手不可能のようなので。

 続けて関東地方からのメール。これまで紹介した西の方からのメールと比べて読んでいただきたい。


京都の「進々堂」で売っているサンライズ(左)とメロンパン

ご意見 写真の物体ですが、私の周りでは左側の黄色いモノが「メロンパン」です。緑色のものは見たことありません。あんこは入っていませんが、ときたまレーズンが練りこまれたものには出くわします。たいてい、表面にはグラニュー糖がまぶしてあります。「サンライズ」というのは初耳です。神戸のパン屋でもメロンパンだったような記憶があるのですが(今村@柏市在住さん)

ご意見 メロンパンとサンライズですが、後者の名を初めて知りました。私の“メロンパン”は白いパンの上部を、メロン風味の黄色の皮(でよいのでしょうか?)が覆い、底部は香ばしく焼き色のついたものです。黄色い皮は指で押さえるとちょっと溶けてくるもので、上あごにペッタりとついてくるのがいいですね。あくまでメロン風味。メロンクリームなぞ入っていないものがメロンパンの原点のように思えます(東京在住/Yanmoさん)

ご意見 千葉ではあの写真の黄色い方がメロンパンです。緑色の物も最近見かけますが、メロンパンと言えば黄色くて砂糖がまぶしてあって、メロンのように筋がついてるパンです。あんこは入ってないです(猫さん)

ご意見 写真のパンはメロンパンと呼びます。でも正確には私のなかで、メロンパンとちょっと違う。左の黄色パンは高級メロンの編み地模様でないですし、右のパンは色が黄色くないのでメロンパンイメージと少し違う。関西でサンライズを買ったことありますが、サンライズになると編み目模様でなく、日の出をイメージするような線になりますね。
 私がよく買う昔ながらのパン屋さんでは、メロンパンにカスタードクリームがはさまれています。あんこ好きとしては、小豆あんでできたら粒あんを入れてほしいなあ(福島のテレジアさん)

野瀬註 東日本でサンライズという呼び名が知られていないことがよくわかります。だ円形あんこ入りの物件も、今のところ目撃情報はありません。というよりサンライズ型で網の目模様がついたものがメロンパンと認識されているということのようです。コッペパンという呼び方もありません。テレジアさんは「メロンパンに粒あんを入れてくれ」なんて言ってますが、とりあえずあんパンで我慢してください。

ここでデスク乱入 メロンパンには、どうもうさんくさいところがあります。高級品だったマスクメロンの威を借りて、実力以上に大きな顔をしてきた気配がある。でも、このごろ関東では、生き残りに必死みたいです。うちの近くのパン屋には、普通のメロンパンのほかに、メロン果汁入り「スペシャルメロン」と生クリーム入り「ニューメロン」があります。「この際、何でも入れてみよう。どれか当たるだろう」と思っているんですよ、きっと。

野瀬 もっとすごいメロンパン情報が来てるけど、来週まで教えてあげない。


 メキシコ方面にもメロンパンそっくりの物件があるという。

ご意見 メキシコ国境の隣にある米国カリフォルニア州サンディエゴ市に住んでいるのですが、メキシコ系ベーカリーでメロンパンそっくりなのをよく見ます。Conchas(コンチャス)という名前で売られてます。Conchasは「貝」という意味らしいです。レシピをウェブサーチした限りではパンの中は何も入ってなくて、パンの上に砂糖がのっている普通のメロンパンと同じようなものらしい。このウェブサイトの下のほうにConchasの写真があります(サイトはこちら
 メキシコの「貝」がなぜ日本では「メロン」なのか。線の引き方がメロンパンとConchasで違いますね。でも、「サンライズ」の方は、貝らしい模様になっているようですね。ルーツはラテンなんでしょうか。
 近所のスーパーで売っているのを見かけたので、久しぶりに買ってみました。楕円形で、線の引き方が「あわび」を思わせるものでした。それ以外はメロンパンとそっくり。味はメロンパンのあのフルーティーな風味が欠けている以外は、メロンパンとほぼ同じです(齋藤さん)

野瀬註 メキシコ方面には日本のメロンパンそっくりの「あわびパン」がある。へー、へー、へー。30へーぐらいでしょうか。齋藤さんにはおわかりにならないかも知れませんが、いま日本のテレビで人気の番組を真似してみました。「広島の呉市ではメロンパンをコッペパンと呼ぶ」というので応募したら採用される……かも。


 そのほかのメールを駆け足で。最初は私にとっての謎の植物コーラビ関連。

ご意見 コーラビは、私が知るところでもかなり昔から栽培されています。自分でも栽培しました。渡鍋さんがアメリカで見られたのもたぶんこれと同じでしょう。サカタのタネの家庭園芸増刊号2003年秋版の172ページに写真が出ています。私が栽培したのは右側のサンバードです。サラダや浅漬けにして食べました。大手の種苗会社が長くカタログにのせていますから、利用法は他にいろいろとあるはずです。カタログではコールラビと出ています(三代澤さん)

ご意見 ヨーロッパでもコールラビというのは結構ポピュラーで、カブを白いところ全体から大根の葉っぱで包んだような野菜です。コールはドイツ語でキャベツ類のことですから(コール前首相はキャベツという意味の姓です)、多分大根やキャベツの仲間だと思います。私のところでは千切りにしたコールラビをフジッコとミツカン味ポンとレモン汁に付けて漬物にして、これを「カブポン酢」と名づけていました。アメリカ中部までは紹介しなかったので残念!(かつてドイツ在住現在香港在住の渡辺さん)

野瀬註 私、見たことないのでコメントできません。コーラ瓶なら知ってますが。


 甘い麦茶をもう一杯。その後はアラカルトで。

ご意見 そもそも沖縄のステーキハウスやピザハウス、ドライブインなどのアメリカ系食堂では、アイスティーには粉砂糖を入れます(シロップではありません)。そのため、粉砂糖を溶かす長いスプーンが付いています。沖縄で麦茶に砂糖を入れるようになったのは、この習慣が影響しているのではないかと思われます。つまりアイスティーが麦茶に変わったのです。このような「代用対応現象」は、食の方言発生のきっかけになっていると考えられます。
 妻の話によると、夏場にはアイスレモン麦茶を母親がつくっていたそうで、アメリカの習慣は沖縄では年寄りにまで浸透しており、例えば朝食はコーヒー(粉ミルク入り)とトーストとかを年寄りも食べています(沖縄チャンポンさん)

ご意見 子供向けの料理番組を絵本にしたものを見ていたら、「こどもビール」というのがありました。何かと思ったら「サイダーの麦茶割り」でした。その昔「鉄管ビール」などといって水道の水を蛇口からごくごく飲んでいたという話も思い出されました(NHKの塩田さん)

ご意見 高校の保健体育の授業で麦茶に砂糖を入れるとスポーツドリンクと同じような効果が得られると習った記憶があります。トマトに砂糖というのも身体に水分を素早く吸収させるためかも?と思います。汗をかくとすばやく水分を吸収する必要がありますから、台湾の甘い清涼飲料水も理にかなっているのではないでしょうか。おそらくホワイトカラーの方は空調が効いたオフィスにいるでしょうから、屋外で作業する人に比べれば水分補給の必要性は低いはずです。都市化すると甘味が敬遠されるというのはおもしろい説だと感心いたしました(名古屋の二宮さん)

野瀬註 沖縄の砂糖麦茶、保健体育の砂糖麦茶、どちらもなるほどです。「こどもビール」ってかわいいですね。鉄管ビールかあ、懐かしいなあ。

ご意見 つい先ほど、松戸市内のスーパー、クランデールで「焼きそばソースで食べる納豆」なる商品を目撃。パッケージにはオヤジが鉄板で焼きそばを焼いている絵が(猫さん)

ご意見 新宿の紀伊国屋書店の地下のカレー屋「ニューながい」にたぬきカレーがあるのを発見。680円。写真見て「コーン?」と思ったら揚げ玉でした(杉並の望月さん)

野瀬註 なんでわざわざオヤジの絵を描かなければいけないのでしょうか。1人のオヤジとして複雑な心境です。たぬきカレーを家で作ったら絶対文句言われると思います。

ご意見 デスクとのやりとり楽しく読ませていただいています。時には参加したいなあと思っています(熊本の市電さん)

野瀬お答え デスクがどこでどんな風に乱入してくるのか、私にも更新直前までわかりません。ヒュッと入ってくるんです。そして最近はエミー隊員まで乱入する始末。締め切り直前にいつも慌てさせられています。参加していただきたい気持ちはやまやまですが、そんな訳でごめんなさい。それとVOTEはボウト、投票ですね。

踊りながらデスク乱入 らん、らん、らんにゅう、らん、らんにゅう〜。あ、それ、エミー隊員もご一緒に!

苦笑ぎみで踊るエミー隊員 らん、らん、らんにゅう、らん、らん……、いつものことながらこのおじさんは……。

野瀬 ほら、突然でしょ? ……そこの2人、いつまで踊ってるの。

ご意見 冷やし中華の元祖についてですが、昭和4年の記事に出ていた冷やし中華は、神田神保町にある中華料理店(名前はうっかり忘れてしまいましたが、揚子江菜館だったような……櫨山菜館じゃなかったよなー昔は食べにいってたんだけど、あのあたりもずいぶん店がかわっちゃったしなー。くせの強いスープのラーメン屋もオヤジがギャンブルで店閉めちゃったしなー)で日本用に作られたということです。皿に盛り上げるような麺とトッピングの仕方は、富士山をイメージしているとのことでした(jetflyさん)

野瀬お答え 岡田哲編『たべもの起源事典』の「冷やし中華そば」の項に「第二次世界大戦後に、東京神田の揚子江菜館二代目が創作したとする説がある」と書いています。戦後です。仙台の龍亭より新しいと考えた方がよさそうです。それにしてもカッコの中のつぶやき、いいですね。読んでいるうちに冷やし中華のことを一瞬忘れてしまいましたが。
 jetflyさんは中華麺でイタリア料理を作っておられるそうです。その料理の名前は「マルコポーロ」。中国とイタリアの合体だから。


 8月16日付の日経夕刊に「冷やし中華にマヨネーズ」のことを書いた。スガキヤの出店地域とマヨ地帯が重なっていること、スガキヤの客の9割がマヨ派であることなどをリポートしたものだが、マヨの飛び地、福島については触れなかった。というより、なぜ福島がマヨ地帯なのかわからないのである。読者から「福島マヨの謎」を調べてほしいというメールをいただいた。なぜ福島では冷やし中華にマヨネーズをつける人が多いのか。皆さんからの情報を待っています。

 メールが2週分あるので大量の積み残しが発生してしまった。次回以降順次紹介する。

 お盆の最中、私は「渋谷をお父さんたちの手に取り戻す運動」というのをやっていた。何をやったかというと、少年少女に完全占拠された感のある渋谷の街で「お父さん最適居酒屋」をみつけ、そこで飲み食いするのである。売上増に寄与するのである。で、駅前のある店に入った。動機は「メニューに缶詰めがある」というものであった。本当にあった。サバ味噌の缶詰めを頼んでウーロンハイ(甲類焼酎のウーロン茶割り)を飲んだ。ナポリタンがあった。うれしかった。しかもウインナではなく魚肉ソーセージを使っていたので、さらにうれしかった。でも、その店に連れて行ってくれた人や友人に「渋谷をお父さんたちの手に取り戻す運動に賛同してほしい」と訴えたが、答えは「相手が悪い」とか「取り戻すなんて無理」「すみ分けしかない」というものであった。やっぱ、そうか。

(編集局文化部編集委員 野瀬泰申)

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